アイドルヲタクYouTuber・あくにゃんさんにインタビュー!動画制作の裏側から、アイドルだった過去、初の書籍、相棒「じぃや」のことまで全部聞いちゃいました!
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撮影の際に意識していること
--- 動画の撮影についてですが、綺麗に写るために意識していることはありますか?
あくにゃん:基本自然光が入るお昼に撮影するとか。メイクもします。
じぃや:部屋中のライトを顔に当ててるよね(笑)
あくにゃん:家の照明が首を回せるタイプなんです。なので撮影の時はこちら側に向けています。
--- やはり光は大事ですよね。その他に撮影の際に意識していることはありますか?
じぃや:エアコンは音が入っちゃうとまずいんで、ギリギリまでかけて、撮影をはじめるときに消してます。あとは、周りをちょっと掃除したりね(笑)切り取られた動画が出回ったときにも、一目で誰の話しをしているか分かるように、背景を話しているアイドルのグッズで埋めたりもします。
--- お二人とも、とてもスラスラと言葉が出てきていてすごいと思ったのですが、何を話すかというのは事前に決めているんですか?
あくにゃん:僕は、話したいことを箇条書き程度に頭の中に入れといて、ひたすら喋っていくって感じ。じぃやには事前にタイトルを伝えるだけで、台本はありません。だからたまに想定外のことを言って来たりとかして。
じぃや:怒られます(笑)
あくにゃん:でも、じぃやは動画に出るようになってから1年とちょっとくらいなんですけど、だいぶ成長したと思います(笑)最初はじぃやの友達が「普段と違う」って言うくらいガチガチだったので、声は大きくとか、最後まで言い切ってとか、主語と述語遠ざけすぎないでとか、めちゃくちゃ細かくディレクションしてました。
じぃや:今もお酒飲んでドーピングして、その場で出てくる言葉でうわー、ってやってますね(笑)
--- お酒を飲んで撮影することもあるんですね!
あくにゃん:じぃやはそう、ほぼ毎回。飲んでる時と飲んでない時で、テンションが全然違くて。僕はフワちゃんっぽさを求めてるんですけど、そのままだと普通に58歳の男性なので、ご意見番みたいになっちゃうんですよね。
じぃや:だから撮影前に「お酒飲んでドーピングした?」って聞かれます(笑)
--- チェックされてるんですね(笑)じぃやさんはもともとシャイな方なんですか?
じぃや:シャイではないです(笑)
あくにゃん:カメラを向けられると、ちゃんとしたことを言わなきゃと思ってしまうみたいで。使われようと思えば思うほど真面目に喋っちゃうんだけど、それは求めてないっていうか…。
じぃや:あとで編集すればどうにでもできちゃうので、とりあえず言いたいこと全部喋ってって。でも喋りすぎると編集がめんどくさいってまた怒られて(笑)
あくにゃん:大体30分から40分を8分にしてるんですよ。だからかなりカットして、上手くしゃべってるように見せてるだけで、実際は結構…(笑)他のYouTuberと比べても、収録時間は長いと思います。
40代50代のファンが増大中!?登録者の層について
--- 現在のチャンネル登録者には、ヲタクの気持ちに共感している人と、あくにゃんさんのヲタク、どちらが多いのでしょうか?
あくにゃん:イベントをすると、ヲタクのヲタク、つまり僕のファンがたくさん来てくれます。8割くらいがそういう方で、残りの2割が「あくにゃんとヲタトークしたい!」というヲタ友達みたいな方ですね。また、40~50代であくにゃんが楽しんでる姿が好きですって言ってくださる方もいますね。
--- 年齢層も幅広いんですね。
あくにゃん:じぃやのおかげで、色々な年代の方が見てくれるようになったんですよ。
--- そうなんですね!やはり同世代の方が出ていると、安心して見れるのでしょうか。
あくにゃん:見やすさが増すのかな。あと僕とじぃやが親子の年齢ってこともあって、親子で見てますとか、親がすごい好きですとか言う声もいただくようになりました。
じぃや:この前も地方に住んでいる親子のお二人が、新大久保で私たちを見つけて半泣きしながら写真を撮ってくださったり。本当にファン層が広いんですよね。
あくにゃん:元々じぃやを入れた理由は、僕がヲタクとして特化しすぎていて、一般のヲタクとか新規のヲタクとか、これからヲタクをやる人にはあまり刺さらないなって思ったからなんです。上級者編すぎちゃって。その点じぃやはヲタク初心者だから、僕がもう疑問にすら思わないことに対して引っかかってくれるんですよね。実際、結構じぃやのおかげで視聴者の反応も良くなっていると思います。
譲れない動画編集へのこだわり
--- 動画編集はあくにゃんさんがされているんですか?
あくにゃん:はい。全部やっています。こだわりが強すぎて、人にやってもらうのは無理かもしれないですね。編集手伝うよ、と言ってもらえることもあるんですけど、自分が一番面白くできるって思っちゃう(笑)
じぃや:こだわりがすごいんだよね。「じぃやちゃんねる」っていう僕のチャンネルも編集してくれてるんですけど、最初はテロップを流さないでカットだけという話だったんです。でも、やっぱりテロップを入れて、音楽も入れてってやってくれて。
--- それでは編集にかける時間も長くなりそうですね。
あくにゃん:うん。編集が1番時間かかるかもしれないです。カット割りが1時間、字幕が2時間、音楽、アップロード含めて1時間みたいな。
じぃや:昔は8時間くらいかかってたよね。
あくにゃん:最近驚いたのは、YouTuberのなかには編集する時に音声の波形を見て、波形が出てないところをまず最初にカットして行く人も居るらしいんですよ。でも僕はそれができなくて。そこにも使える場所があるかもしれないって思っちゃうから、基本全部見ながら作っていくんですよね。
--- となると、その分時間もかかっちゃいますよね。
あくにゃん:あと、これは他のYouTuberの方から羨ましがられるんですけど、僕たちは基本ソファーの前で喋るだけなんです。今までのヲタ活経験とか、知識を得るためにはかなり時間とお金を使ってるんですけど、動画の制作自体にはコストがかからないんですよね。でも座ってるだけだと画が変わらないので、その分テロップをカラフルにしたりとか、BGMを6曲くらい使ったりとか、視聴者さんが飽きないように「味変」するようにしています。
--- 見る側が飽きないように、色々工夫されてるんですね。「チョロヲタ!」などのカットインも、その一環なのでしょうか?
あくにゃん:30分の動画を8分にまとめると、結構支離滅裂になるんですよ。なので、話の区切りをつける目的で使っています。また、基本的に「チョロヲタ」の前は、僕かじぃやどっちかのパワーワードで落ちるようにしていますね。じぃやにもパワーワードを連発するようにお願いしています。
じぃや:あんまり意識はしてないつもりなんですけど。
あくにゃん:パワーワードを言う時は声のボリュームも大きくなるし、絶対カメラに目線を向けて近づくんですよ。だから「これウケると思ってやってるんだろうなあ」って、僕は編集しながら思ってますけどね(笑)
じぃや:そうだったの?(笑)
あくにゃん:あー、ウケようとしてんなー。じゃあ使ってあげようかな、って感じでやってます(笑)
スタイリングはじぃやさんが担当!
--- おふたりのお洋服の色味やデザインがいつも似ているなと思ったのですが、こちらは意識して合わせているんですか?
あくにゃん:はい。衣装はじぃやが担当していて、それこそ袖から中のシャツが出てるよとか、襟の向きとか、細かいところから、全体的な色味調整までじぃやが見てくれています。
--- じぃやさん、とてもお洒落ですよね!
あくにゃん:だって今日も襟ふたつ付いてるんですよ(笑)
--- 本当だ!ファッション関係のお仕事をされてるんですか?
じぃや:全然してないです!(笑)
あくにゃん:取材を受けたり、ラジオやテレビに出たりする時も、スキニーがいいとかダボっとしたのがいいとか、基本じぃやが判断しています。あと、この前これ着てるから今日は着ない方がいいよとか、過去の履歴もじぃやが全部把握して、同じ現場に同じ服を着ていかないよう管理してくれています。
--- すごい!もう本職のスタイリストさんですね!
あくにゃん:じゃないとなんで居るの?ってなっちゃうので。
じぃや:そうですね(笑)
あくにゃん:役職を与えてるんです。
--- (笑) じぃやさんは動画に登場する以外にも、あくにゃんさんの活動に大きく貢献されているんですね。
あくにゃんさん自身について、もっと深掘り!
自身も芸能活動をしていた過去
--- それでは、あくにゃんさんご自身のことについて色々お聞きしたいと思います。まず、2009年から2016年までの間、大手芸能事務所に所属し、俳優として活動されていましたが、芸能活動を始めたきっかけは何だったのでしょうか?
あくにゃん:元々芸能人にはなりたいなって思っていて、小学校のときからみんなには言ってたんですよ。「芸能人になるから」って。そのあと中学生になって「ミュージカル・テニスの王子様」のDVDを見て、こういう世界があるんだって衝撃を受けたんです。それから、色々な事務所のオーディションを受けるようになりました。うちのお母さんもステージママばりに頑張って、色んなところに履歴書を送ってくれたので、毎週土日は東京行ってオーディション受けて、落ちて、を繰り返して。で、声をかけてくださったところに14歳から所属して、俳優として活動してたって感じです。
--- お母さんの協力もあって、芸能界入りを果たすことが出来たんですね。俳優時代はどのような役をすることが多かったですか?
あくにゃん:暗い役が多かったですね(笑)今よりも目つきがキツかったので、心に闇を抱えた役とか、最後は死んじゃう役とか、引きこもりの役とかが多くて、元気はつらつな役は少なかったですね。
--- 暗い役のコツとかも掴んだり?
あくにゃん:うん。人よりもずっとやってきたので。
--- 演技をすることは楽しかったですか?
あくにゃん:楽しかったです。でもやっぱり離れてからより強く思いますね。周りの役者志望の子は「やりたくてやってる」感じだったんですけど、僕の場合はやりたい気持ちが芽生える前に役者になっていたので、当時は「仕事」っていう感覚が強かったりして。今の方が映画見に行ってるし。
--- それではもともと俳優志望ではなかったんですか?
あくにゃん:タレント志望でしたね。でも、タレントって中高生に急にできる仕事でもないし、男の子のタレントは特に難しいから。俳優も楽しかったんですけど、どっちかというとプレッシャーが大きかった。チケット代とかも高いし、人の時間を奪っている感覚があって。
--- その分楽しませないといけないと?
あくにゃん:そうです。他にもイケメンな役者がたくさんいる中で、大事な土日の時間を使って来てくれたんだから、その2時間は絶対楽しませたいと思っていました。だから、舞台中に足を痛めた時は号泣しちゃったり。そこのストイックさは今でもあるかなって思います。動画の質にこだわっているのも「人の時間を奪っている」という感覚があるからなので。
--- 当時の経験が今の動画制作に繋がっているんですね。学業との両立は大変ではありませんでしたか?
あくにゃん:我ながらよくやってたなって思います。今やれって言われたら本当に無理なくらい。学校も県立の進学校で前例がなかったのですが協力してくれて、僕以降は芸能目指す子も増えてきたらしいです。
--- きっとプライベートの時間はほとんどなかったですよね。
あくにゃん:そうですね。夏休みも学校に行ってました。だけど僕も僕で昔から結構ずる賢い人間なんで、職員室の前で勉強したりとか、夏休みも家でやればいいんですけど、わざわざ学校に行って努力してる姿を見せていました。そしたら校長先生とかも超協力してくれましたね。
アイドルも経験!今の活動に役立っていることは?
--- ライブや握手会など、アイドル的な活動もされていましたが、そこでご自身のファンにされたことで印象に残っていることはありますか?
あくにゃん:色々ありますね。韓国から来てくれてる子がいたり、僕のブログを製本して、ちゃんとした本にしてくれたり。あと、握手会でループしてる人とか結構覚えちゃうなぁとか、自分の推しとしか握手しない人は他のメンバーから嫌われるけど認知されるよなぁ、とかアイドル側だから知れたことがありました。その時学んだことが今活きてるなとは思います。
--- ちなみに、アイドル期間中からもうヲタクだったんですか?
あくにゃん:そうです。自分が出る側になった時に、1回ジャニーズ見といた方がいいよって言われて。何回か連れてってもらってるうちに、ハマっていきました。でも、当時連れていってもらっていたのは演出やパフォーマンスを学ぶためだったんですけど、僕はそこよりも「ジャニーズJr.」っていう存在にハマっちゃったんですよね。アピールすれば覚えてもらえるし、ファンサしてもらえる、っていう。