Androidのフルバックアップをコマンド入力で行う《上級者編》

最後に、スマホとパソコンの上級者向けのフルバックアップ方法を紹介します。

パソコンの『コマンドプロンプト』という機能を使って高度な命令を実行させる方法です。

「adb」(Android Debug Bredge)を使用する

今回使用する方法では、「adb」というアプリが必要になります。adbコマンドを使うことでパソコンに開発環境を与えることができます。

これによってスマホのフォントの大きさを変更したり、パソコン経由でアプリをダウンロードさせたりでき、通常ではカスタマイズできないような機能ができるようになるのです。

パソコンでAndroid開発者向け公式サイトを検索します。「SDK Platform Tools」をパソコンのOSに合わせてダウンロードします。

フルバックアップをするための準備

ダウンロードが完了したら、ZIPファイルを展開していきましょう。展開先は後のことを考えてCドライブ直下がおすすめです。

Windowsのスタートボタンを右クリックして「システム」を表示させてください。次に「システム情報」を開き「システムの詳細」へと進みます。「システムのプロパティ」があるので開きます。見つからない場合には「詳細設定」のタブを開いてみてください。

システムのプロパティ内にある「環境変数」をクリックして下の方にある「Path」をクリックします。「Path」が選択された状態で編集ボタンをクリックしてください。

編集画面で「新規」をクリックし、先ほどZIPフォルダを展開した「SDK Platform Tools」が保存されているディレクトリのパスをコピーします。保存してあるフォルダを開いて検索窓にアドレスが書いてあるはずです。そちらがパスになります。Cドライブ直下に保存してあれば「C¥～」と表示されているはずです。

コピーしたパスをさっきの環境変数編集画面に貼り付ければ準備終了です。

きちんとできているかを確認するため、コマンドプロンプトを起動して確認しましょう。スタートボタンを開いた状態でRを押すとプログラムの検索窓が表示されるはずです。窓に「cmd」と入力することでコマンドプロンプトが立ち上がります。

背景が真っ黒の画面に「C:\Users(ユーザー名)>」と表示されているはずです。横に「adb」と入力してエンターを押し、コマンドがたくさん表示されれば、準備が完了しています。

バックアップの手順

Android端末の開発者向けオプションのUSBデバッグをONにして、データ通信ができるUSBケーブルでパソコンとスマホを繋ぎます。

次にコマンドプロンプトを管理者権限で実行します。管理者権限で実行するには、Windowsのバージョンごとに違うので、以下を参照してください。

管理者権限で実行できたらコマンドを入力していきます。

まずはバックアップしたいフォルダまで移動します。コマンドは「cd移動したいフォルダのパス　移動したいフォルダのあるドライブ名」です。

次に「adb backup -f 任意のファイル名 -apk -obb-shared -all -system」と入力します。スペースは半角で入力し、ファイル名は好きな名前を設定できます。

入力が完了すると、スマホの画面がフルバックアップの画面に切り替わります。右下のデータのバックアップというボタンを押してください。

後はバックアップが終了するまで待てば完了です。

この方法でも、有料でダウンロードしたアプリなど一部に関してはバックアップが取れないので、その場合には、アプリ1つ1つを確認しましょう。

自分のやりやすいバックアップ方法を見つけよう！

今回はAndroidをフルバックアップする方法について紹介してきました。

Androidは完全にフルバックアップできないものの、複数の方法を使えばデータを保管できることも分かったはずです。

今回の記事を参考にして自分なりの方法を見つけて、やりやすいバックアップ方法でしっかりと大事なデータを保管するようにしてください。